医療法人翔陽会

自分の歯(天然歯)とインプラント(人工歯根)をブリッジでつなげることへの考え

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自分の歯(天然歯)とインプラント(人工歯根)
をブリッジでつなげることへの考え

自分の歯(天然歯)とインプラント(人工歯根)をブリッジでつなげることへの考え

2024/08/24

第1選択肢

歯とインプラントをつなげるブリッジ

ゴールドスタンダードは自分の歯とインプラントは連結しないことです(第1選択)。 文献上、歯とインプラントを連結するとインプラント連結ブリッジとくらべ慎重なメンテナンスが必要です。なおかつ、補綴物や自分の歯またはインプラントにトラブルを起こすことが知られています。

自分の歯とインプラントをつなげた
ブリッジ治療

第2の選択肢となることも

歯とインプラントを連結し、ブリッジ製作することは外科的リスクの低減、治療時間・コストの削減の面で利点があります。歯とインプラントを連結する治療方法は、解剖学的構造・固有痛覚の維持・経済的な問題・審美性の回復の面で第2選択肢として推奨されています(参考文献※1.2.3.4.5.6.7.8)。

自験例

80代女性.インプラント治療と入れ歯治療が混在し、使いづらい状況

上下それぞれ1本ずつインプラントを埋入することで使いづらい入れ歯から開放されました。

治療期間・来院回数・特記事項

上記
自験例

  • 治療期間 2022年4月11日(初診日)~2023年5月30日(約13カ月)
  • 来院回数 30回(検査・説明・クリーニング施術を含む)
  • 特記事項 80代(高齢)

治療費用

上記
自験例

治療用の入れ歯
インプラント埋入
¥704,000
1.治療用義歯 上下
2.インプラント埋入 ┻4、┳4
ロケーター
治療用入れ歯改造
¥374,000
1.ロケーターアバットメント ┻24、64┳4
2.義歯改造 上下
下顎RRB
¥176,000
1.RRB製作 下顎
上顎ブリッジ
¥1,188,000
1.ブリッジ(固定性) 上顎(部位21┻1、┻2~7)
総額
¥2,266,000

・初診料・再診料・クリーニング施術費・処置料を含まず

・上記は税込み(2022年税率)

天然歯・インプラント連結の生存率

自分の歯と連結されたインプラントの5年間生存率最小値は82%です。さらに、補綴物(ブリッジそのもの/被せもの)の生存率は2~10年間で77.8%(最小値)です。ちなみに、インプラントと連結された自分の歯の生存率は90%(2~10年間の統計)です。

治療の成功率を高めるため、歯とインプラントの連結ブリッジでは、

①歯周炎の罹患者でない

②インプラントは十分に長いものを使用する

③つなげる自分の歯は生活歯であること

が提唱されています。

天然歯・インプラント連結の議論

歯とインプラントをつなげるブリッジ治療の合併症では、歯周病・根尖病巣・むし歯の発生・ブリッジの破損・脱離・スクリューの緩みなどがあります。推奨されるインプラント数または天然歯数、ブリッジの長さ(ポンティック数)を決定できる根拠はありません。

ただし、この治療方法の患者満足度は高いことがわかっています(※9)。

1. Laufer B.-Z., Gross M. Splinting osseointegrated implants and natural teeth in rehabilitation of partially edentulous patients. Part II: principles and applications. Journal of Oral Rehabilitation. 1998;25(1):69–80. doi: 10.1046/j.1365-2842.1998.00583.x. [PubMed] [CrossRef] [Google Scholar] 。

2. Howe L., Palmer P., Barrett V. Advanced restorative techniques. British Dental Journal. 1999;187(11):593–600. [PubMed] [Google Scholar]

3. Pjetursson B. E., Brägger U., Lang N. P., Zwahlen M. Comparison of survival and complication rates of tooth-supported fixed dental prostheses (FDPs) and implant-supported FDPs and single crowns (SCs) Clinical Oral Implants Research. 2007;18(supplement 3):97–113. doi: 10.1111/j.1600-0501.2007.01439.x. [PubMed] [CrossRef] [Google Scholar]

4.Pjetursson B. E., Lang N. P. Prosthetic treatment planning on the basis of scientific evidence. Journal of Oral Rehabilitation. 2008;35(1):72–79. doi: 10.1111/j.1365-2842.2007.01824.x. [PubMed] [CrossRef] [Google Scholar] 5. Salvi G. E., Lang N. P. Changing paradigms in implant dentistry. Critical Reviews in Oral Biology and Medicine. 2001;12(3):262–272. doi: 10.1177/10454411010120030501. [PubMed] [CrossRef] [Google Scholar] 6. Rangert B., Gunne J., Sullivan D. Y. Mechanical aspects of a Brånemark implant connected to a natural tooth: an in vitro study. The International Journal of Oral & Maxillofacial Implants. 1991;6(2):177–186. [PubMed] [Google Scholar]

7.Schlumberger T. L., Bowley J. F., Maze G. I. Intrusion phenomenon in combination tooth-implant restorations: a review of the literature. The Journal of Prosthetic Dentistry. 1998;80(2):199–203. doi: 10.1016/s0022-3913(98)70110-6. [PubMed] [CrossRef] [Google Scholar]

8. Ericsson I., Lekholm U., Brånemark P. I., Lindhe J., Glantz P. O., Nyman S. A clinical evaluation of fixed-bridge restorations supported by the combination of teeth and osseointegrated titanium implants. Journal of Clinical Periodontology. 1986;13(4):307–312. doi: 10.1111/j.1600-051x.1986.tb02227.x. [PubMed] [CrossRef] [Google Scholar]

9. Block M. S., Lirette D., Gardiner D., et al. Prospective evaluation of implants connected to teeth. International Journal of Oral and Maxillofacial Implants. 2002;17(4):473–487. [PubMed] [Google Scholar]

 

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